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Forza Teq

開発者インタビュー

かつて存在した公式サイトより引用しています。

 

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Dan Greenawaltによる
『Forza Motorsport』徹底紹介

ゼロから全く新しいシミュレーション・レーシングゲームを制作をするのは大変なプロジェクトである。しかも、それを同じフロアの人間にも知られず、秘密裏に進められた極秘のプロジェクトだとすると、さらに困難を極める。しかし、実際に、このプロジェクトは何年も前から着実に開発が進められていた。
長い時間をかけて、誰も知らないところで、Microsoft Game Studios(以下MGS)内部で革新的なドライビングシミュレータの制作が進められていたのである。このインタビューでは、『Forza Motorsport』でゲームデザインを担当するDan Greenawaltに、如何にしてこのプロジェクトが進められてきたのかを語ってもらった。

──『Forza Motorsport』はかなりの期間をかけて、MGSで秘密裏に開発されてきましたね。このプロジェクトはどのようにスタートしたのでしょう。また発案者は誰ですか? そして、「『Forza Motorsport』は実現できる」と最初に確信したのはいつですか?

Greenawalt「この製品を実現するために、トップクラスのチームが編成されました。もっと正確に説明すると、このチームは、具体的な開発プロジェクトが見えてくるよりもずいぶん前に編成されたんです。このチームの主なメンバーは、この2~3年にわたりPCやXboxで『RalliSport Challenge』、『Project Gotham Racing』、『Midtown Madness』などのレーシングゲームを生み出してきたスタッフたちです。彼らが集まることにより、ハイレベルな専門知識が集合した、といえるでしょう。そして、このチームによって企画されたプロジェクトが、Xbox向けのレーシングシミュレータになるのは、いわば必然といえるでしょうね。しかも、完成度の高いドライビングシミュレータが、家庭用ゲーム機のキラーコンテンツとなりうることを、あの有名ソフトも証明していましたから、これはチャンスだ、と思いました。

最初の年に、20人程度の小さなチームを作り、プロトタイプの制作にかかりました。われわれはサーキット上でのリアルな体感に重点を置きました。ハンドリング、音響、グラフィックそれぞれが単体でも「売り」になるような完成度の高い製品にしたかったのです。またプロトタイプを作るにあたって決定的な特徴も必要でした。ただ単に良くできたシミュレータを制作するだけでは、面白いゲームを制作することにならない場合も多々あります。われわれはレーシングゲームの文化を進化させ、プレイヤーに新しい経験をもたらすようなモノを産み出したかったのです。

このチームのメンバーは、みんながみんな、多様で、しかも一見無謀とも思えるようなアイデアを持った人間ばかりでした。プロトタイプを完成させるために、全員が真剣でしたね。そのせいで、納得のいくプロトタイプを完成させるにも、困難を極めました。このプロトタイプを完成させるという小規模ながらも大きなハードルを乗り切ったことで、完成したプロトタイプの品質について、経営側からも賞賛の声を獲得することができました。そこで初めて『Forza Motorsport』が本当に生まれようとしていることを実感できましたね。でもある意味、それがつらい仕事への第一歩だったともいえますが……(笑)」

── Xboxで遊べるレーシングゲームがたくさんありますよね。『Project Gotham Racing 2』や『RalliSport Challenge 2』といったゲームと『Forza Motorsport』の差別化のポイントは何なのでしょうか?

Greenawalt「『Forza Motorsport』はモータースポーツの世界を純粋にシミュレートしています。物理学に基づいたリアルなゲームをプレイすることで、プレイヤーは車についてのさまざまな事象を学んで、ゲームを通じてレーシングカードライバーとしてのテクニックを習得することができるのです。重量や摩擦係数の変化まで正確に再現しているため、プレイヤーのドライビングテクニックのクセのようなものまで正確に走りに影響してきます。とはいえ、経験の浅いプレイヤーにも楽しんでもらえるように、現実のクルマに採用されているものと同様に機能するスピン防止のためのトラクションコントロール機構やスタビリティコントロール機構なども組み込んであります。

タイヤとサスペンションの再現については徹底的にこだわってデザインしています。われわれはTOYO タイヤとパートナーシップを組んで、市販のタイヤとレース専用タイヤに関する実証データの提供を受け、圧力、磨耗、熱、荷重に対する感度などの詳細のデータをもとにモデリングを行っています。さらにタイヤの路面との摩擦係数については、路面の小石やラバーの有無によっても影響を受けるようになっています。

また、フェラーリのF1チームに所属するエンジニアの協力を得て、現実世界におけるサスペンションの動作を完璧に再現させています。ダブルウィッシュボーン形式のサスペンションをシミュレートする場合、サスペンションが収縮するとグリップが減少し、それと同時にネガティブ方向のキャンバーが発生します。すると今度は、キャンバーと荷重によってタイヤの温度に影響を与え、その結果タイヤの空気圧にも影響を及ぼします。このように、Xbox以外のゲーム機では処理しきれない複雑な物理計算を行い、しかもそれと同時にグラフィックの描画を行っているのです。」

──開発チームの何人かが、かなりのモータースポーツファンだという話を聞きました。その人たちはどれくらい深くモータースポーツに関わっているのでしょうか。そしてそれはゲームの設計に影響を与えましたか?

Greenawalt「開発チームにはそれこそいろんな人材がいますよ。本物のプロレーサーもいれば、一方、マニアなレ―スファンもいる。月曜日の朝は、決まってその週末のF1やALMS、MotoGP、GTレースの話題・・・あとスピード違反の切符を切られた話も出てくるくらいで(笑)

開発者の一人はEnzo Ferrariの予約リストの5番目に名前を連ねていたんですが、シアトルのディーラーが3台しか手に入れられないと知ると、ランボルギーニを注文していました。この開発者は、愛車360 Modenaでサーキットで限界まで走らせたりしてますよ――通勤でもやってるみたいですが(笑)。初めて彼に会ったのは、ラグナ・セカで車から降りてきたところでした。そこで行われていたStar Mazda open-wheel race(※米国で行われているマツダ製ロータリーエンジンを搭載したフォーミュラーカーレース)で、なんと彼は7位に入るほどの腕前なのです。

チームのアーティストの一人はプロのラリードライバーです。フォーミュラーカーのリーグでレースに出場していたのも2人います。このように、チームには実際にモータースポーツでレーサーとしての経験を持ったスタッフが数人います。さらには、熱心な自動車のコレクターや、チューニングにハマっている人もたくさんいます。最近だと、AC Cobraのレプリカで700kgのボディに600馬力以上のエンジンを載せた車が加わりました。その轟音は歯がガクガクするぐらいなんですよ。あと、このプロジェクトが始まった当初、プランナーが足回りをガチガチに固めたRX7を持っていて、それに乗ると振動でどこか体を悪くしそうなくらいでしたね。つい最近まで私はProject Gotham Racing 2を担当していて、Audi S4に乗っています。見た目は普通のセダンですが、ご想像通り加速はすごいですよ。まだまだViper ACRにはかなわないけどね。

チームのほとんどのメンバーは、『スピード』に情熱を燃やしています。シミュレータの開発において、これ以上の専門家に恵まれることはなかなか望めないでしょうね。話題が車のチューニングであろうと、アップグレードであろうと、サーキットのコースレイアウトであろうと、すぐそこにトップクラスの人材がいるのですから。」

──チームに刺激を与えたレーシングゲームはありますか?

Greenawalt「明らかに『グランツーリスモ』シリーズは、このチームに大きな影響を与えましたね。個人な話をすると、オリジナルの『グランツーリスモ』は、私がはじめてゲーム機を購入した唯一の理由でした。このゲームがなければ、われわれのうち何人かはこの業界に入ることさえなかったかもしれません。やはり、『グランツーリスモ』は偉大なシリーズです。

今年のE3でディスプレイを3つ使って『Forza Motorsport』を展示していたのを見て、ちょっと昔のSEGAのアーケードゲーム『Fearri F355 Challenge』を思い起こした人も少なくないと思います。実はこのアーケードマシンは私たちのオフィスのロビーに設置されていて、今でも皆でプレイしています。アーティストのリーダーと私は、いまだにPC用の古い『Sportcar GT』をプレイするのが大好きなんです。このゲームは、シミュレーションとゲーム性をうまくバランスさせていて、しかも実在のサーキットを収録したり、クルマのバリエーションも良くできています。

チームメンバーの何人かはPapyrusの『Grand Prix Legends』と『NASCAR Racing 2003』のPCオンラインレーシングシミュレーションのリーグに参加しています。これらのゲームは認知度は薄いかもしれませんが、熱狂的なファンに支えられています。こういった熱狂的なコミュニティは、自分たちでテレメトリーシステムやリプレイ分析ツールを作ったり、巨大なコンテンツ追加パックなども作っているくらいです。最近、私の友人の一人がFIA GTとALMSのクルマとコースが入るように改造された『F1 2004』のオンラインリーグを見せてくれました。挑戦しがいがありそうでしたね。これらのマニアックなコミュニティは、他のどのゲームよりも、インスピレーションの源となっています。 」

──『Forza Motorsport』はどんなゲームになるのでしょうか。純粋なシミュレーションなのですか? 手軽にシングルプレイで遊んだり、キャリアモードでじっくりとプレイしたりすることも可能なのでしょうか?

Greenawalt「『Forza Motorsport』のキャリアモードでは、たっぷりと時間をかけて愛車をカスタマイズしてレースを楽しめます。ゲームのデザイン的には、プレイヤーは段階的に経験を積むことができて、いつまでも遊べるよう設計されています。

『Forza Motorsport』では、収録される世界のトップメーカー60社以上のクルマのなかからお気に入りのクルマを選んで、自分好みにカスタマイズできます。そして、その車をドライブして様々なタイプのレースイベントに参加していきます。レースのバリエーションも豊富で、一周の最短ラップを競ったり、ある地点から別の地点までのタイムを競うレース、もちろん通常のサーキットを使ったレースもあります。収録されるサーキットは、実在するサーキットや、驚くような架空のサーキットも用意しています。『Forza Motorsport』は、世界中の様々なモータースポーツイベントの要素を盛り込んだ、バリエーションに富んだレースイベントを用意しているので、好きなときに好きな場所で、腕試しをすることができるのです。 」

──ゲームの中でのCPUプレイヤーとして、リアルな人工知能(AI)を組み込むのは難しいですよね。このあたりはどう調整しているのですか?

Greenawalt「誰もがゲームにおけるAIについて知りたがりますよね。その特徴を細かく説明するより、ここでは、われわれのアプローチ手法をお話ししたいと思います。最初にこのゲームを作るにあたって、トップクラスのチームを編成したと言いましたが、あらゆる意味で本当にトップクラスなのです。AIを専門に研究している高いレベルの技術者も数人抱えているんですよ。AI開発のリーダーは、ゲーム業界での経験はまだ浅いのですが、AIに関しては驚くほど経験豊富。彼はマイクロソフトの研究部門から来た、博士号を有する人工知能の技術者なのです。過去にはロボットの開発にも取り組んでいて、その上で人工知能を学んだそうです。現在彼は、英国のケンブリッジにあるマイクロソフトの研究開発グループとチームを組み、まったく異なった角度から人工知能にアプローチしている最中です。

このAIという課題に対する彼らのチームの斬新なアプローチは、目を見張るものがあります。レースゲームでは主にAIはライバルのクルマの走りのコントロールに使用されていますが、走り方のバリエーションを持たせるために、クルマの挙動データや運転のパターンと事前に用意された曲線をランダムに組み合わせるのが一般的です。しかし、このチームは『Forza Motorsport』の極めて複雑な物理エンジンの上で、本当に思考しながら運転する人工知能を生み出そうとしているのです。ゲームの難易度は、このAIの学習度合いに基づいて設定されているのですが、難易度の低いAIは、ブレーキが遅かったり、クリッピングポイントを外したりなど、本当に人間が犯すような失敗をするんですよ。

AIが徐々に学習していくのを見るのは、ある意味、催眠術にかかったような気分になります。私が新しい車をチューンアップし、AIドライバーを訓練するために開発者に渡しますよね。すると、AIドライバーは車を引き継ぎ、タイムを上げ始めていきます。AIが新しい車の限界をテストするにつれ、タイムはどんどんよくなる。何周かすると、人工知能はプレイヤーが運転するのとまったく同じように、本当に速いタイムをたたき出してくる。さらに驚くことに、この人工知能はコースごとに再学習する必要がないんですよ。車の能力について学習したことを応用し、すぐさま新しいコースでのホットラップをはじき出してくるんです。

この業界で仕事をしている人なら、これがいかに前例のないものか、驚異的な技術かを理解してくれるものと思います。『Forza Motorsport』のAIは実に画期的なのものなのです。 」

──物理的影響と、クラッシュをしたときなどのダメージモデリングは、ゲームプレイにどのように影響を与えるのでしょうか?

Greenawalt「コース上のできごとは、あくまでもシミュレーションです。しかし、ダメージの影響、ドライビングアシスト、ライバルの能力によって難易度の調整を行っています。

『Forza Motorsport』では、車体にダメージを受けると、性能に影響がでます。しかし、実際にそれだけのダメージを受ければ、走行不可能なほどの打撃になってしまうものです。これではゲームとして成り立ちませんので、ダメージによる走行の安定性について、難易度レベルを設けました。プレイヤーは「完全にシミュレートされたダメージ」「制限されたダメージ」「表面的ダメージ」の三段階を使い分けてプレイできるようになっています。

チャレンジをすることで勝利による報酬は増えていきます。初期状態の難易度であれば、ほとんどのプレイヤーは楽しくプレイできるはずです。しかしその一方で、ドライビングテクニックを向上させて、もっと上のレベルに挑戦したくなるようにデザインしてあります。 」

──プレイヤーはどの程度まで車をカスタマイズできるのですか?

Greenawalt「カスタマイズは、エクステリア、パフォーマンスアップグレード、チューニングの3つのカテゴリに分けられます。

クルマはNissan 350Z(Fairlady Z)やDodge SRT4などをはじめとする、60以上のメーカーの車を用意しています。さらに実在のエアロパーツなどのボディキットもライセンス取得しているので、これを使ってエクステリア(外見)のカスタマイズが可能です。作成したボディキットの数に基づくと、実に数十億通りものパターンの組み合わせが可能なことになります。もちろんシミュレータなので、これらのパーツを変えることで重量や空力(エアロダイナミクス)や冷却能力などにも影響が出ます。また、自由度が非常に高く、高性能なペイントエディタも用意しています。このエディタを使って、クルマ全体に塗装やラッピングをしたり、デカールを貼ったりできます。特定の形や場所に制限されないので、どんな絵柄も自由に描けるんですよ。

チューニングとパフォーマンスのアップグレードについては、他では類を見ないほど自由度の高いカスタマイズが可能です。タイヤの空気圧やキャンバー、キャスター、トー、ギアレシオは言うまでも無く、点火タイミング、ブースト圧、燃調などなど──これらすべてを変更できるのです。パフォーマンスアップグレードにおいても、市販の高性能車をサーキットでの究極のモンスターマシンに仕上げるためのすべての要素が揃っています。そしてもちろん、スポーツキャタライザーやキャタライザー無しの排気システム、遠心型スーパーチャージャー、大型インタークーラー、エアインテーク、トリプルプレートクラッチにいたるまで、全てのパーツはモータースポーツシーンで実際に利用されているものに基づいています。 」

──最後にファンに向けて一言お願いします。

Greenawalt「このゲームは世界中の人々にハマってもらいたいという思いの元、真のカーマニア達によって制作されています。車やレース技術について詳しい人なら、このゲームの奥深さを理解し、楽しんでもらえることでしょう。実際のレーサーなら、高度なシミュレーションエンジンによって自分の走りを詳細に表現できます。もちろん、車についてあまり知らなくても、最高のチューニングを施したクルマや真紅のスポーツカーを見ると思わず目で追ってしまうような人も、きっとこのゲームを愛してもらえると思います。」

引用元:

http://www.xbox.com/ja-JP/games/forza/themakers.htm

 

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